マッサージの効果


「ちょっと肩が凝って…少しもんで?」などということはどこの家庭でもよくありますよね。

急に手足が痛んだり、タンスの角に足をぶつけたりすると、思わずその部を手で押さえて、なでたりさすったり、また、転んだお子さんの足を撫でながら「痛いの痛いの、飛んでけえ〜」なども…このようなことは誰にでも経験がおありだと思います。

「手当」の語源でもある、この自然に行う行為を、どのようなときに、どのような手技がよいかを生活の中で経験的に生み出し、それを科学的に体系化したのが私たち(あん摩マッサージ指圧師)が行なっているマッサージです。

 マッサージの施術効果は、全身を生理的状態に回復させることで次の作用があります。

  1.興奮作用
病的に機能の減退している神経、筋肉に対してマッサージを行ない、興奮性を高め、機能の回復をはかります。例えば、運動神経麻痺、知覚減退などに対して効果的です。

  2.鎮静作用
1.とは逆に、病的に機能の昂進している神経や筋肉に対してマッサージを行ない、興奮性を減退させ、鎮静をはかる作用です。例えば、神経痛、けいれん、筋肉の凝り、知覚過敏などに対して効果的です。

  3.反射作用
病巣から遠く離れた場所にマッサージを行い、整体の反射機能を利用して、神経や筋肉、内臓などに刺激を与え、その機能の調整をはかる作用です。

例えば、内臓に異常があると、神経を介して、その反応が特定の部位(皮膚や筋肉など)にしばしば異常な変化(知覚過敏、筋肉の凝り、圧痛など)を表します。

これらの反応部位にマッサージを行なって、凝りや痛みなどが緩解または、除去されるのに伴って、神経を介して、内臓の異常、病的症状も軽減されていくのです。例えば、喘息の時には肩甲骨の間のマッサージが効果的ですし、神経性胃痛の時には、背中のマッサージが効果的です。また、便秘の時の腰のマッサージも非常に効果的です。

  4.誘導作用
病巣の発赤や腫張が激しく、直接患部の施術ができない場合に、その部より体の中心部にマッサージを行なって、血液やリンパの流れを促進して、患部の出血や病的滲出物を誘導し、排出します。例えば、膝の関節の腫れには太腿にマッサージを行ないます。また、足関節の腫れに対しては、すねやふくらはぎ、太腿のマッサージを行ないます。

  5.矯正作用
関節の拘縮などで、正常な関節の運動範囲が制限された場合に、身体の形態的な異常を、正常な形態に戻し、それによって機能の回復をはかります。捻挫、脱臼、骨折の後などに残る関節の拘縮などに応用します。

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